第3回研究会:テキスタイル型バイオセンサの実用化、血圧の連続計測など4件の講演。

主催

一般財団法人 総合研究奨励会 フレキシブル医療IT研究会

共催

ERATO 染谷生体調和エレクトロニクスプロジェクト

開催日時

平成26年6月18日(水曜日)13時~17時(受付開始12時15分)

会場

東京大学 本郷キャンパス 工学部新2号館 4階 電気系講義室241

参加費

研究会会員無料 (要・研究会の参加登録と第3回研究会参加登録。)

プログラム

PROGRAM

塚田 信吾 (日本電信電話株式会社 物性科学基礎研究所)

機能素材hitoeの開発及び実用化について

東レ株式会社とNTTは共同で、ナノファイバー生地に導電性ポリマー(PEDOT-PSS)をコーティングする事で、柔軟性・親水性・通気性・生体適合性・耐久性に優れた機能性素材”hitoe”を開発しました。“hitoe”を使用した生体情報計測用ウェアを着用することによって,日常生活のさまざまなシーンにおいて心拍数や心電波形などの生体情報を快適かつ簡単に計測できるようになります 。

関谷 毅(大阪大学 産業科学研究所)

ウルトラフレキシブル有機集積回路を用いた医療用センサの開発

新しいエレクトロニクスの潮流として日々発展を続けるフレキシブル有機エレクトロニクスに焦点をあて、これを用いた生体計測の現状と課題、将来展望を紹介いたします。特に、1ミクロンフィルム上に作製した生体計測センサの作製、電気的・機械的性能、心電や筋電などの生体計測の事例について紹介いたします。

杉本 真樹 (神戸大学大学院 医学研究科 消化器内科)

ウェアラブルと3Dプリンティングによる医療インタラクションデザイン

近年医療情報を直感的に入出力できるツールとしてウェアラブル技術や3Dプリンティング技術が注目されている。このさらなる普及と発展にはインタラクションデザインが重要であり、ユーザビリティやユーティリティの優れたシステムが要求される。本講演ではこれらの医療現場での実践を交え、我々が開発した生体の質感を再現する技術であるBIOTEXTUREⓇによりもたらされた、医療インタラクションデザインを紹介する。

尾股 定夫   (日本大学工学部 次世代工学技術研究センター)

カフなし連続血圧計の開発とウエラブルデバイスへの応用展開

本研究では、世界に先駆けて血圧をカフ(圧迫帯)無しで連続測定できる基本原理の開発に成功した。これは先に開発した位相シフト法で光センサ素子を駆動し、非侵襲的に拍動をセンシングして血圧に変換する新しい計測技術によって脈波から血圧に変換するシステムを実現した。本デバイスはリアルタイムに一拍ごとの血圧を測定して連続的に表示できるようにチップ化され、携帯電話や遠隔医療にも容易に応用展開できる可能性を持つ。