第4回研究会:未病検出のためのデータ解析、有機バイオセンサ、超高齢社会における福祉ITなど4件の講演。

主催

一般財団法人 総合研究奨励会 フレキシブル医療IT研究会

共催

ERATO 染谷生体調和エレクトロニクスプロジェクト

開催日時

平成26年10月15日13:00-17:40

会場

東京大学 弥生講堂 一条ホール
113-8657 東京都文京区弥生1丁目1−1
東京メトロ 東大前駅(南北線) 徒歩1分、東京メトロ 根津駅(千代田線) 徒歩8分

参加資格

研究会会員で、第4回研究会参加登録をされた方。

(法人会員登録1件につき2名までの参加登録が可能です。)

参加費

無料

プログラム

PROGRAM

阿南 愛(ヤフー株式会社 パーソナルサービスカンパニー ヘルスケア企画部)

ヤフーが身体データから創るサービスとは

日本の医療費は2025年に52兆円に達する見通しです。この課題を解決するには、病気にならないよう予防することが肝要です。センサーやデバイスやゲノム解析技術の発達により、ライフログや体質が安価かつ簡単に収集できるようになりました。
多くの人のデータを統計学的に解析することにより、それぞれの体質に合った健康維持のコツを見出そうとするヤフーの実験的サービス「HealthData Labプロジェクト」についてお話します。

時任 静士(山形大学 有機エレクトロニクス研究センター)

スマート有機バイオセンサを目指した基盤技術研究

近年、医療・介護費の膨張と労働人口の減少は我が国の深刻な社会問題となっている。如何にして健康な肉体や精神で長寿を全うできるかが大きな課題である。本講演では、健康長寿に貢献するヘルスケア用バイオセンサの実現を目指した基盤技術研究について当研究グループの最近の取り組みと成果を紹介する。具体的には、分子技術を用いたバイオセンシング技術、有機トランジスタ構造をベースにした有機バイオセンサ、および関連する技術として、印刷法を用いた有機トランジスタ作製技術と集積回路応用について紹介する。

伊福部 達(東京大学 高齢社会総合研究機構)

福祉IT機器の捉え方 -ヒトの潜在能力を生かす-

超高齢化と高度IT化の社会に向けて、人々の快適な暮らしのため工学にできることは何か?失われた感覚や身体機能をテクノロジーで支援する「福祉工学」を40数年にわたり携わっていた経験に基づき、ヒトや身近な動物たちが持っている不思議な能力の「ナゾ解き」から、ヒトの潜在能力を引き出す「モノ作り」に至る過程を述べ、超高齢社会で必要なグランドデザインをICTやIRTで構想する国家プロジェクトを紹介したい。

関野 正樹(東京大学大学院 工学系研究科)

フレキシブルデバイスによる生体情報計測とイメージング

体内埋め込み型の医用デバイスに、柔らかいフィルム状のセンサや電子回路の技術を応用することができれば、脳や心臓などの臓器にデバイスを密着させて、高感度・高分解能での生体信号計測や、ピンポイントの刺激が可能になります。そのような新しいデバイスによって、医療における課題が解決される可能性や、動物実験による基礎研究の事例について,紹介します。